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女性が魂の季節へ移行するとき

2025.08.24

人生には、所々に生き方の変わり目、いわゆる転換期があります。

女性にとって大きな節目は、更年期として知られています。

結婚、妊娠、出産、転職も、人生の転機になります。

本当の意味での人生の転換期は、同じレールで景色だけが変わっていた人生から、走るレールそのものと、走り方を変えていく時期を指します。

それはまるで、飛行機が滑走路を全速力で走り、離陸後、地上を走った車輪は機体にしまわれ、空路を翼にたくすように。

車輪で地上を走りつづける段階から、翼で宙を飛ぶ人生への移行。

生産的な人生から、創造的な人生への移行。

具体的に言うと、生活目的の人生から、魂の意志で生きる人生への移行です。

この段階が訪れると、人は戸惑い、迷い、不安に陥ります。

肉体の力で生きていた時の生産的な喜び、満足、プライドといった経験が薄れゆくからです。

自分を失っていくように感じられますが、それは事実ではありません。

何かを手に入れて喜ぶ、目的を果たして自信を得る、人より抜きん出ることで認めてもらう。

これらは、生産的な人生で体験することです。

そして、特定の感情の経験があります。

自分以外の人(ほめてくれる、認めてくれる、優劣をつけられる)や、物があって得られる喜び、自信、満足です。

この感情を十分に経験したら、人生はそれで終わりにはなりません。

次は、創造的な人生の経験へ移行していきます。

ここから先は、人や物に頼らず、それまで経験してきた感情を、自分で生み出していく学びになります。

何がなくても、誰かに認められたり、ほめられなくても、自分で自分の感情を満たせるように。

更年期は、女性ホルモンの減少により、セロトニンの分泌が低下することで、幸せ感が薄れ、落ち込み、イライラ、孤独感の症状を引き起こすと言われています。

生産的な人生の段階では、身体も生産的です。

ですから女性の場合、出産に適応するため女性ホルモンが盛んだったのです。

しかし、その段階を終えると、身体に必要ないものは閉じていくようになっています。

人間には、生産的と創造的な働き、物質的と精神的な活動と、二面があります。

人生の前半では、前者の力の経験を。

社会生活を通して、生産的に思考し、身体を使い、生きることを学びます。

その段階を終えたら、創造的に考え、精神的に身体を使う学びに移行します。

更年期は、喜びも満足も、自信も、内側から生じてくる自分に育てる時なのです。

あなたは、ホルモンに存在させられている人ではありません。

ホルモンが減少したのなら、感情を自給自足できるようになればいいのです。

何がなくても喜べる幸せのレベルを、至福と言います。

これは、魂から生じてくる感情です。

しかし、魂は、静けさのあるところにしか降りてこられません。

あなたの魂は、身体の力を抜き、思考を鎮め、感情の波が安定した静けさ、心の余白を探しています。

そこが、魂の着地点です。

魂の波動が、心を通して全身に及ぶと、あなたは至福に満たされます。

これは、実際に身体で感じられる経験です。

女性ホルモンから生じる幸せ、何かを手に入れることの喜びや満足では味わえない感情です。

この感情で自分を満たしている人のことを、yogini、内側から輝く人と言います。

あなたは、どちらの在り方を選びますか?