
コラム
身体の健康は、誰の、何のために?
2025.09.22
身体は、これまでどんなふうに生きてきたか、これまでの体験をどのように吸収してきたかを映しだす鏡です。
身体は、魂の器として大切にされるものですが、現代生活のスピードからすると、大半の人にとってむずかしい課題です。
ヨーガは、身体の健康からはじまります。
しかし、これが人生をかけた課題になってしまうのが現状です。
身体が健康になって、そこから自己実現のヨーガへと進むことができないのです。
身体の健康が安定せず、良くなったり悪くなったりを繰り返すのは、一つのことに定着せず、次々と新しいことを求める心があるからです。
心が過激に活動的になると、のんびりすることをためらうようになるものです。
昼も夜も活動しつづけ、ドッと疲れがおし寄せて動けなくなる、そのときはじめて身体が悲鳴をあげていたことに気づきます。
スマホ、ゲーム、眩しすぎるほどの光、必要以上の情報に触れることが習慣になると、感覚を酷使する方が快適に思えるほど五感が鈍ります。
身体を休ませない代償は、40、50代になるまで気づきません。
しかし、気づいたときには疲労が組織の深部にまで影響が及んでいるかもしれないのです。
現代を生きる私たちの生活リズムは、心と身体にとってスピードが速すぎます。
多くの情報に触れることは、ジェットコースターのように感情(神経)をゆさぶるため、身体は未処理の感情でいっぱいです。
その身体のどこに、人生の転換期に必要な新しい発想が浮かんでくるでしょうか。
その身体のどこに、人生の悩みに対する内なる智恵の声が届くでしょうか。
忙しい毎日の中では、このようなことは考えないかもしれません。
このコラムに目を通してくださるわずかな間だけでも、将来のために一緒に考えませんか?
忙しい生活習慣の代償は、私のような年齢になってはじめて気づきます。
病院の待合室にいらっしゃる年齢層を思い出すと、納得がいくでしょう。
私は、忙しい生活の代償で苦しんでいる女性を何人も見てきました。
願わくば、あなたもそうならないように、少しだけ生活の中で意識してください。
現代の生活リズムは忙しいです。
このリズムが習慣化された身体にとって、ゆっくり、静けさといったリズムは抵抗の的です。
その抵抗感こそが、身体のアンバランスが始まっているサインです。
不安と興奮の逆、安心と静けさを与えてくださいという身体の声です。
心は変化に抵抗するため、もとの忙しいリズムに戻ろうとします。
ですから、身体に良い習慣を身につけることは、はじめは誰もが苦労します。
でも考え方によっては、不調や病気に痛いおもいをする苦労よりはましではないでしょうか?
身体は、現在の状態になるまでに時間がかかったように、変わっていくのにも時間が必要です。
それでも、自分の身体を大切にした時間は、必ず自分に返ってきます。
身体を大切にした時間が、貯金のように働いて、人生に返ってくる時があるのです。
その時、自分自身を尊敬できるようになります。
だから、承認欲求は失せ、他人に無条件で優しくできるようになるのです。
自信がわいてきて、人生を変えていこうとするブレない意志が芽生えてきます。
それまでは、一時的な情熱で終わっていたことに本気になれるのです。
身体が健康であることの恩恵は、はかり知れません!
健康な身体になったことで心も変わり、夢を途中で諦めない心になるのです!
あなたにも享受していただきたいと思います。
なりたい自分になること、自己実現は、身体の健康から叶っていきます。
身体の健康は、人生を好転させていく源、人生を変える力であることを、どうか忘れないでください。