
コラム
【あるヨギーニの自叙伝】第六章:孤独という名の祈りー魂の道のはじまり
2025.05.30
魂の声に従い、私は本当のヨーガを教える道を選びました。
けれど、最初に待っていたのは「現実」という名の試練でした。
レンタルした教室には誰も来ず、交通費とスタジオ代だけが消えていく日々。
SNSでは、かつてインドで将来を誓い合ったインド人の彼が、華やかに大勢の生徒たちに囲まれていました。
そして、「インド人女性との結婚が決まった」と知らされました。
なぜこうも、ヨーガは私から奪っていくのか。
怒り、嫉妬、喪失感、惨めさ。
何も持っていない自分を、何度も責めました。
この道を、選ばなければよかったと。
あのままヨガインストラクターを続けていればよかった。
それでも、どんなに夜な夜な嘆いても、私はやめられなかったのです。
「誰かに届けるため」ではなく、「私が自分の生まれてきた意味を生きるため」に、ヨーガを続けていたのだと思います。
本当のヨーガを知れば知るほど友も離れていき、有名な講師と同じことを言っても「難しい」と拒まれる。
それでも、本質を曲げることはできませんでした。
なぜなら、魂が命じていたからです。
魂の声とは、優しい囁きなどではありません。
時にすべてを剥ぎ取って、ただ一点の光に向かわせる強さを持っています。
この章を読んでくださったあなたがもし、
「光を選んだのに、なぜこんなに苦しいの?」と感じているなら、
その痛みは、あなたが“本当の自分”に還りはじめた証です。
光は、闇の中でこそ見えるもの。
あなたの中にあるその微かな声を、どうか、どうか信じてください。